＊テーマ
今回は、銀山温泉 公式WEBサイトをレビュー。
銀山温泉は、山形県でも有数のレトロな温泉街。大正ロマン漂う木造多層旅館が銀山川沿いに立ち並び、ガス灯の明かりが、
まるでタイムスリップしたかのようなノスタルジックな風情を醸し出します。四季問わず写真映えするフォトジェニックな温泉地として国内外から人気です。
泉質は硫黄泉・硫酸泉で、肌に効能があり、湯治にも適しています。
＊サイトの目的
・銀山温泉の魅力を紹介し、観光誘致と宿泊予約への導線を確保することが主目的です。
・歴史や四季の風景、お宿情報、アクセス案内、ツアーやパンフレットの案内を通じて、訪問を促進する観光公式サイトです。
・写真を確認するに、フォトジェニックな雰囲気から”女子旅”をより意識したものと考えられます。
＊色彩
背景は白で統一し、ビジュアルの色彩は落ち着いたアーストーン系が中心。
アクセントとして文字に深緑や茶系の落ち着いた色を用いています。
特に注目したいのが高画質で鮮やかな写真です。全体の配色は控えめで自然・歴史・温泉街の風情を邪魔せず演出しています。
＊フォント
代表的な明朝体（“Hiragino Mincho ProN”, “Yu Mincho”）をベースとし、見出しは太めで視認性が高く、本文は柔らかな印象。
大正浪漫を感じさせる雰囲気を崩さず、読みやすさと伝統的な雰囲気を両立しています。
＊サイトデザイン
- 今回特に目を見張るのがファーストビューの美しさです。
温泉街の代表的な写真（夜景あるいは川沿い建物の風景）を大きく表示し、2秒かけた程よい速度のフェードで次の写真へと写ります。
視覚的なインパクトが強く、「ノスタルジック」「大正浪漫」「四季の美」が伝わる構成です。
訪問者の興味を引き、本文セクションへの誘導が自然です。 - あえて最初からメニューやリンクを表示しないことでより写真への没入感を上げています。
スクロールに反応して表示される配置も見やすく、導線を損ないません。
- 全体として白地ベースに余白を十分に確保し、要所ごとに風景や施設の写真を挿入。テキストと画像がバランス良くレイアウトされ、
歴史・温泉・自然の魅力を自然な流れで伝える構造です。スクロールで展開するアニメーションが動的で飽きさせず、情報を探索するわくわく感を高めています。 - モバイル・PCともにレスポンシブ対応されており、画面サイズに応じて画像とテキストの配置が最適化。
＊所感
銀山温泉公式サイトは、歴史と自然が織りなす大正ロマンをデザインと構成で巧みに表現しています。
ファーストビューで温泉街の情緒を強く印象づけ、そのビジュアル中心の構成からお宿情報、四季の魅力、アクセス案内へとスムーズに導きます。
フォント選びや色使いも上品で落ち着いており、歴史的温泉街の情趣とモダンなウェブデザインを自然にかけあわせています。
特に冬のガス灯や雪景色のビジュアルは強く心を動かし、訪問意欲を後押しします。
観光誘致と予約導線の両立がなされた大変優れた公式観光サイトです。